【RAMPO 怒りの傍観】日本人の平均貯蓄額1,184万円。中央値230万円。

自分が現在どの位置にいるかということは目標を立てる上ですごく大事だ。幸せは人と比べるものではないが人は人のことが気になるし比べたがる。日本に生まれた時点で国ガチャでは勝ちという考えもあるが生活に苦しさを感じているなかでそんなポジティブに考えられる人は少ないだろう。

今の自分がなぜお金に困っているのか、周りはどうなのか。それらを知ることによって客観的に自分を見ることができ、改善の機会になると思う。だから今回は日本人の平均貯蓄額について調べたものと俺の考えについて解説していく。

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日本人の平均貯蓄額

金融広報中央委員会の『家計の金融行動に関する世論調査(総世帯)令和5年調査』結果は下表のとおり。この調査ではインターネットで二人以上世帯(5,000世帯)と単身世帯(2,500世帯)にアンケート回答を実施。

この調査での金融資産とは、土地・住宅・貴金属等の実物資産、現金を除いたものとなっている。つまり将来のために保有している個人年金保険・債権・株式・投資信託等の資産額である。

金融資産保有額年間手取り収入(税引後)
年 代平均中央値平均中央値
万円万円万円万円
20歳代15110285250
30歳代599130464400
40歳代811180555500
50歳代1,212200552500
60歳代1,862530428350
70歳代1,683650361300
全 体1,184230451380
家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)参考

この調査結果では老後2,000万円問題なんて半数以上が達成できていない、もしくは達成できない状況だということがわかる。

この表で大事なところは平均と中央値という値だ。平均と中央値の違いはすごく大事なので理解してほしい。下表のように5名の貯金額の平均を取った場合、(1,000万円+100万+100万+100万+100万)÷人数(5名)で計算すると280万円になる。貯金が100万円の人が80%いるなかで平均が280万円だと4名が達成できていないのに4名は自分はみんなより貯金が少ないんだと錯覚してしまう。

それに比べ、中央値とは5名のちょうど真ん中の人の数値のこと。下表の場合、3番の100万円が中央値となる。下からも上からも真ん中の人。平均は飛びぬけた数値の人がいることで実態とは乖離した数値になり存在しない貯金額の数値を出してしまうことが多い。中央値なら実際に存在する人の数値であり、全体の真ん中ということでより実態に近い数値と言えるので中央値を知ることで自分が全体のどの位置にいるかを正確に判断できる。

貯金額1,000万円100万100万100万100万

この調査結果を見る限り、日本人の大半が貯金がほぼない状態だとわかる。多くの人がある程度の退職金を貰えるであろう60歳代ですら530万円しかない。俺の退職金は計算したら定年まで勤めて300万円いかないことがわかっている(泣)。今の俺も資産ゼロだからこのままだとこの表のとおりになってしまうのである。自分の現在地が40歳代平均値を下げている側であり、中央値にも遠く及ばない最下層の人間だと自覚できた。

年間手取り年収(税引後)はもっと驚きの40歳代500万円。40歳の俺は30歳代の400万円に当てはめたとしても手取り年収350万円程の俺はだいぶ低いことがわかる。そもそも年収が低いと貯金に回すお金を捻出することはより難しくなる。月手取り30万円で貯金10万を貯金することは現実的だが月15万円の場合、普通に生活していたら最低生活費だけでなくなるだろう。

駐車係の俺が世間様と比べて低いなどと嘆くのはナンセンスなので現実と向き合って自分のできること(節約>投資>勉強>筋トレ)をしっかりとやっていきたい。

貯金ができない理由

前項では日本人の金融資産額、手取り年収がわかった。次に貯金ができない理由について考えていきたい。ちなみに貯金なんて糞くらえ。という人は貯金できないのではなくて貯金しないだけなのでこういう人には当てはまらないから貯金したいのにできない人を対象に考えていく。

貯金できない理由。

  • 貯金の目的や目標が明確でない。
    なんのために貯金するのか。貯金してどうしたいのか。それがそもそもないと貯金するモチベーションがわかないだろう。目的もないのに今したいことを我慢するなんてことはできないからだ。
  • 収支管理をしていない。
    マネーフォワードの20代以上の男女3,302名を対象に家計簿に関するアンケート調査では、女性で7割、男性で5割が家計簿をつけることに挫折した経験があるようだ。主な理由は女性は記録にこだわりすぎること、男性は時間がないことであった。全体で約60%の人が家計簿で挫折してしまう。収支の記録がなければ分析・改善は難しい。MoneyForward 家計簿に関するアンケート調査参照。
  • 貯金するお金がない。
    『支出の額は、収入の額に達するまで膨張する』というパーキンソンの法則がある。収入が増えた分、生活レベルをあげてしまうということ。給料が増えたり臨時収入が入ったりしてもその分使ってしまうように人間はできているみたいだ。

目的・管理・意識の3つのどれか一つでも欠けていると貯金することは難しくなると思う。

貯金するためにやること

貯金できないのは貯金の目的や目標が明確でないこと、収支管理をしていないこと、貯金するお金がないことだと理解すれば、貯金するためにはこれらを改善していくだけ。それぞれの改善方法について解説する。

  • 貯金の目的・目標を立てる。
    まず目的と目標の違いについて、目的は最終的な到達点。目標は目的を達成するための指標のこと。たとえば「金持ちになる」が目的なら、「毎月10万円で生活する」が目標になる。ゴールが目的で、ゴールに到達するための手段が目標である。
    家を買う、毎日うまい飯を食う、老後を楽しく過ごす、これらは目的でありゴールだ。
    それらを達成するために節約する、昇進する、副業する、これらが目標になる。
    俺の貯蓄の目的は自由な時間を得ること。好きな時間に起きて、好きな時間に筋トレして、食いたいときに食いたいものを食う。こんな生活を目指している。今は駐車係なので働き続けないと生活していけない。そんな生活から抜け出したくて投資で資産を増やし、労働時間を減らしていくことが目的だ。
    そのために健康な今のうちに労働と節約を頑張っている。自由な暮らしを1年でも早く達成するために10万円で生活すること、毎月15万円を投資することを目標としている。目的を決めてそれを達成する目標を明確にすることが大事。
  • 収支管理をする。
    収支管理をするためには家計簿をつける必要がある。家計簿とは家計の収入と支出をまとめた帳簿のこと。自分の収入がいくらだとか残金がいくらだとかは誰でもわかる。
    しかし、毎月どの項目にどのくらい支出したかを全部言える人はいないだろう。家計簿で可視化することによって無駄な支出を自覚でき、節約を意識することができる。
    家計簿には手書き、表計算ソフト、アプリがある。そもそも家計簿が続かないという人が多いことは前項で述べたとおりなので、まずは続けることが大事。
    続けるためには手間をかけないこと。そのためにはノートを持ち歩いたり、パソコンを開いたりは面倒だ。だからアプリをおすすめする。アプリであればクレジットカードと連携でき自動で記録されるので入力の手間を減らせることや、グラフ化も自動でしてくれるので分析しやすい。
    アプリならマネーフォワードがおすすめ。使いやすい、見やすい、無料。月額500円のプレミアムサービスもあるが俺はいまのところ利用していない。
    クレジットカードで自動入力、現金の場合は携帯を開いてサクッと入力。記録はこれで完了。記録して満足する人もいるだろうが分析・改善をしなくては何の意味もない。分析するためには何にいくら使ったかを明確にする必要がある。そこで大事なのが項目である。この項目で細かくしすぎることが挫折の原因となっているので、最初は少ない数から始めるといい。具体的には食費、日用品、住宅、交際費、特別費の5つ。
     ・食 費 スーパー、コンビニ、外食等。
     ・日用品 ガソリン、各種ペーパー、シャンプー、洗濯(食器)洗剤、ごみ袋等。
     ・住 宅 家賃、水道光熱費、通信費、各種保険、(必須の)サブスク、奨学金等。
     ・交際費 飲み会代、デート代、プレゼント代、(趣味の)サブスク等。
     ・特別費 冠婚葬祭、自動車購入、車検、入院等。
    食費と日用品はそのまま。住宅には毎月かかる固定費をすべて入れる。交際費はなかったらなかったで生活はしていけるもの。特別費は数年に一度かかるもの。まずはこの5項目から始めて必要に応じてカスタマイズしていくといい。俺はこれに医療費を追加している。記録と分析できる最低限から始めて継続させよう。
  • 貯金する。
    貯金できないのはパーキンソンの法則によるものだ。だったら自分の収入を減らしてしまえばいい。手取り20万円なら2万円を生活資金から外しておく。これを先取り貯金という。
    18万円しかない状態で生活する。ここで大事なのは金額ではなく収入に対しての割合で貯金すること。まずは10%を貯金に回すといい。貯金に回したお金は目的に達するまで絶対に手をつけないこと。そうすれば自然とお金は貯まっていく。
    お金がある分だけ使わない訓練が必要だ。慣れてきたら20%、30%と伸ばしていくといい。現在の俺は約70%を貯蓄している。これ以上は収入を増やさない限り無理。
  • 投資する。
    貯金がある程度貯まったらそのお金は生活防衛資金として取っておく。怪我・病気で仕事を休んだり、収入が減ったりしたときの緊急時の生活費を備えておく必要がある。生活防衛資金の目安として生活費の3か月~半年分が一般的。
    俺の場合、50万円。健康にはかなり気を使っているから普通の人よりかは少なくても大丈夫だろうと思っている。
    この生活防衛資金はあくまで緊急時のものでこの資金から車や、車検、冠婚葬祭等の特別費の出費を入れてはいけない。それらは収入に影響するものではないからである。収入が減って給料で生活していけない時に使うのが生活防衛資金。
    では車や冠婚葬祭の費用はどうするのかというと収入の10%を将来の貯金に回して、さらに10%・20%と目標金額に合わせて貯金していく必要がある。そうしないとせっかく貯金したお金がまたゼロになってしまうからだ。
    貯金ゼロの状態から生活防衛資金を作り、特別費も貯金できたら毎月の10%の貯金を投資に回していよいよ資産を増やしていく。
    銀行預金で持ち続けてもお金は増えない。お金に働いてもらうことが大事。貯めたお金をただ寝かせていてはダメだ。お金でお金を増やす仕組みを作ること。投資の詳しい解説はこちら。

まとめ

  • 日本人の平均貯蓄額1,184万円。中央値230万円。
  • 貯金額は中央値を見ろ。平均より実態に近い。大半がお金に余裕がないことを示している。
  • 貯金できないのは目的や目標が明確でない・収支を管理していない・貯金するお金がない。
  • 貯金するためには目的・目標を立てる・収支管理をする・貯金する・投資する。

今の自分に9割投資、将来の自分に1割投資せよ。

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